主力製品

旋回、移動、上昇下降、回転― これらはワークの製作や据え付けで日常的に行われる通常作業です。例えば次のような場面で使用されます。

• 溶接グリッパーでの回転
• 完成したサブアセンブリを作業用の高さまで持ち上げる
• 部品を取り外すためにクランプを横に移動する

ロボット用グリッパーシステムは今日の車体組立ラインの標準になってきました。ロボット性能が高まり、ロボット操作が従来のシャトルやコンベアシステムに代わる搬送システムになりつつあります。

小型部品やアドオン部品だけではなく、サイドパネルや完全な車体シャーシを移動するロボットがあります。そして、初めて車両1台をまるごと移動するロボットがこの度、新たに誕生しました。

「成形技術」と言えば、シートメタルや完全な車体部品の生産に使用されるような、大規模なプレス工程シートメタル。

これに対して、タンカースでは基本的に鋼板やアルミニウム製シートメタル、あるいはプラスチック素材の部品の後処理加工用のシステムを提供しています。一般的な用途としては、パンチング、スタンピング、接合など、完成部品を製造するための追加工程に必要な作業があります。こうした工程で発生する成形力はおよそ1～100 kNになります。

現代の溶接技術においては、長い耐用年数とスピードだけではなく、高い精度と再現性も必要です。最良の結果を得るためには、正しい溶接強度、溶接時間、そして最適な圧力により溶接加工を行うことが大切になります。このためには、高性能の動力源が不可欠です。これらの要件を満たすために、タンカースとHELUは幅広い製品を開発して参りました。溶接技術に関するタンカースとHELUのポートフォリオは溶接クランプから溶接ガン、そして軽量モジュール式溶接ガンまで多岐にわたります。

近年、接着剤、シール化合物、フィラー材、グリースなどの塗布が重要性を増しています。自動車製造だけではなく、工作機械やプラント建設においても塗布システムは常に新しい要件が課せられるようになっています。こういった時代のニーズに添える商品を開発することもタンカースの役割でもあります。

回転は自動生産ラインで使用される確立された工程要素です。更に言えば、製造においてかなり重要な個々の作業で回転と位置決めが関与します。一般的な使用例として180°の動きと回転台の組合わせにより、ワークを送り込むものがあります。このとき、作業は円形の配置で順に進行します。作業位置と停留時の精密な位置決めを満足するために回転台には高い加速力とブレーキ機能も必要です。

部品をA地点からB地点に移す―　これがコンベヤの簡単な役割です。高度に自動化された車体生産システムでは、コンベヤシステムは工程間の接続リンクであるだけではなく、同時に各工程を切り離す合理的な緩衝部となり、それによって各工程の柔軟性を高めることができます。

連なる工程での「大動脈」として、コンベア技術は可用性の面で大きな責任を負います。たった一部分の不具合が工程全体に直ちに影響します。このため、耐久性と高い可能性は、タンカースコンベア技術の設計を決めるうえで最も重視される基準です。

「移動」では、車のドアやサイドパネル、または車体を構成するボディなど、複雑な組立工程での輸送を任せられる電気機械システム製品をご紹介します。